コラム「木谷高明の視点」

第46回 近い未来と新たな戦略

2021年12月24日

 木谷です。この秋、緊急事態宣言の長期化の影響でエンタメ業界全体が大きな損害を受けました。ブシロードもライブエンターテイメント事業に関しては大きな損失を負いました。

やはり緊急事態宣言となると仕方なく来場をキャンセルされる人が多く出ます。9月に開催された富士急のBanG Dream! 9th☆LIVE『The Beginning』と『Mythology』でも約8,000枚のチケットキャンセルが発生しました。また、『レヴュースタァライト』の舞台でも関係者に感染者が1名出たため、じゅうぶんな稽古を行うことができなくなり、初日から6公演が中止になりました。
他にも女子プロレス団体・スターダムも2週間興行がなくなるなど、多くのライブエンタメ事業で被害を受けました。ですが、考えようによっては、よくこれだけで留まったなという思いもあります。

すでに世間ではアフターコロナの揺り戻し需要が始まっています。先日、年末に夫婦で箱根の温泉にいこうと宿を探していたのですが、調べているとコロナ以前よりも明らかに宿泊費が高い。宿側が、何もせずとも埋まるだろうということを見越した価格設定となっている。
どこも数字としてはまだまだこれからですが、様々な形でリベンジ消費が始まっています。この勢いは年内に向けてさらに本格化すると見ています。

ブシロードグループでも需要を踏まえ、年末から来年にかけてのライブエンタメの準備を着々と進行中です。
スターダムは来年、飛躍の年になります。まだ具体的には言えないことも多いですが、かなり大きなステップアップとなるでしょう。
もうひとつ、大きく変わるのはマスクプレイミュージカルの劇団飛行船。こちらはまず11月17日より2.5次元の舞台、『D.C.Ⅲ ~ダ・カーポⅢ~君と旅する時の魔法』を上演しました。
さらにまだ詳しくは言えませんが、来年はかなり大きな作品の舞台化が控えています。その舞台化でマスクプレイミュージカルが、2.5次元の舞台としてアニメファンに広く認知されることで、劇団飛行船はさらに注目されることになるはずです。

ライブエンタメ事業と対照的に、カードゲーム事業は一足早く好調を取り戻しつつあります。特に大きく伸びているのが『ヴァイスシュヴァルツ(以下、WS)』の英語版です。
元の数字が小さいこともあり、飛躍的に伸びています。前期に続き、今期もさらに2倍以上になりそうな勢いです。『ヴァンガード』も英語版は伸びておりV期より、よくなっています。東アジアで販売している日本語版なども含めると、国内と海外はすでに逆転しつつある。

英語版が飛躍的に伸びている背景には、海外でのコレクション需要の変化があります。『WS』に関しては鑑定機関(PSA)に認定されたことも大きく影響しています。来年の春に『WS』に参戦する「東京リベンジャーズ」は日本版と英語版の同時発売になる予定です。今後は『WS』も『ヴァンガード』も同時発売のタイトルを増やしていきます。『ヴァンガード』では、同じ弾でも英語版のほうが製造数の多いものが出始めている。海外を中心にカードゲーム事業は今後、しばらく伸び続けると見ています。

カードゲームに関しては、これまで控えていた大会を11月から“できる限りのことはやる”というスタンスで準備をしていました。まずは11月13日から、一部ブシロード公認店で「10周年記念 ヴァンガードWGP」のプレ大会がスタートしました。
来年以降は海外の大会やイベントにも、より一層、力を入れていく予定です。アジア各国でカードゲームを中心にした内覧会を開いて1年くらいかけて2ヶ月に1回ぐらいずつ、上海、台北、バンコク、シンガポールで開催したい。それもあって、ブシロードでは今、英語ができる海外人材を大募集中です。

『WS』に関しては「東京リベンジャーズ」日本語版英語版の同時発売や、「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク」の発売が控えています。『ヴァンガード』は来年以降にアニメの3rdシーズン、4thシーズンの放送決定しました。
現在放送中の2ndシーズンは途中からですが私もアニメの構成会議に入っています。今後は対戦シーンを目に見えて多くしていきます。楽しみにしていてください。

SNSでも話題になっていたアパレルブランドWEGOと『WS』のコラボ商品のTシャツ・キャップ・ショルダーに関しては、販売だけではなく、ブシロード金銀キャンペーンの交換景品にもなる予定です。カードショップにもTシャツを配ってスタッフの方に着てもらう。こういった展開で間口を広げていく予定です。
世間に認知されることで『WS』を、もっと気軽に買えるカードゲームにしたいと考えています。カードショップや取扱店の数は日本、そしてアメリカでも増加傾向にあります。アフターコロナの需要もあり、来年以降のカードゲームの未来は明るいと言えます。

ブシロードはこれからも皆さんと共に走り続けます。ご期待ください!